1 助成金とは?

 助成金の受給は融資などと異なり返済の必要は無く、むしろ条件を満たせば当然受けるべき権利だということをご存知でしょうか。

 雇用保険に加入している企業であればどこでも、雇用保険料を支払っています。雇用保険料の失業保険分は会社・従業員共に折半して支払いますが、全体では会社負担分のほうが0.35%多くなっています。全国の事業主から集められたこの会社全額負担の部分が助成金の財源として、申請した事業主に支給されているのです。

 その意味では助成金の受給とは国から戴くものではなく、会社が全額負担で積み立てておいた保険料を取り戻すことだということができます。

2 助成金の種類(平成18年7月現在)

 社員を採用することで受給可能になる助成金
助成金
どういう時に
採用する社員の条件
助成金額
(中小企業基準)
中小企業基盤人材確保助成金
創業や異業種進出に伴い、新たに基盤となる人材(基盤人材)を正社員として採用したとき
                                                 基盤人材の採用に伴い一般社員を採用する場合には、さらに一定額を助成
基盤人材:次の①、②をみたす者
①年収350万円以上(賞与、臨時給与除く)
②専門的な知識や技術を有するか、係長相当職以上の者
1人あたり140万円(5人まで)
一般社員:基盤人材の採用に伴って、新たに採用する者
1人あたり30万円(採用た基盤人材と同人数まで)
介護基盤人材確保助成金
介護関連事業主として新サービスの提供等を行うのに伴い、介護労働に関して中核的な役割を担う社員(特定社員)を採用したとき
                                      特定社員の採用に伴い一般社員を採用する場合には、さらに一定額を助成
特定社員:次の①、②をみたす者 
①医師、看護師、准看護師、社会福祉士、介護福祉士、訪問介護員1級の免許又は資格を持つ者
                        ②実務経験1年以上の者
1人あたり70万円を限度(3人まで)
子育て女性起業支援助成金
以下の要件を満たす女性が、社員を雇い入れたとき
①5年以上雇用保険被保険者の期間があること
②12歳以下の子を養育していること
③特定の地域(九州は全域)に住所があること

起業後1年内に雇用保険の被保険者となる社員を雇入れすること

要した費用の1/3<上限200万円)※但し、認められる費用の要件あり
特定就職困難者雇用開発助成金①
ハローワークの紹介する高齢者や母子家庭の母等を正社員として採用したとき
ハローワークが紹介する次の者(就職困難者①)
60~64歳の高齢者、母子家庭の母、身体障害者、知的障害者、精神障害者、 等
1人あたり会社の平均賃金の1/3(概算)
特定就職困難者雇用開発助成金②
ハローワークの紹介する重度の障害者等を正社員として採用したとき
ハローワークが紹介する次の者(就職困難者②)
重度身体障害者、重度知的障害者、45歳以上の身体障害者、45歳以上の知的障害者、精神障害者
1人あたり会社の平均賃金の1/2(概算)
試行雇用奨励金
ハローワークが紹介する者を3ヶ月までの短期間、試行的に雇ったとき。会社は試行期間中にその社員の業務遂行能力を見極めたうえで本採用するかどうか決められる
①35歳未満の若年者
②45歳以上65歳未満の中高年齢者
③母子家庭の母・生活保護者
④障害者
⑤日雇社員・ホームレス
1人あたり1ヶ月5万円           (最高3ヶ月分で15万円
 職場環境を改善すると受給できる助成金
助成金
どういう時に
 条  件
助成金額
(中小企業基準)
キャリア形成促進助成金(訓練給付金)
      
社員に職業訓練を受けさせたとき
①職業訓練は、目標が明確で職業に必要な専門知識や技能を修得させるもの、配置転換等により新たな職務につかせるために必要なもの、定年退職後の再就職の円滑化のために必要なもの、のどれかであること 
②1コース10時間以上で、外部が行う職業訓練であること
職業訓練を受けさせる場合の経費1/3、(1人1コース5万円を限度)
職業訓練期間中、社員に通常通り賃金を支払っていること
職業訓練期間中の社員の賃金の1/3(150日を限度)
キャリア形成促進助成金(職業能力評価推進給付金)
      
職業能力評価を受けさせたとき
①職業能力評価は、厚生労働大臣が定めるものであること
②事業主以外の者が行う職業能力評価であること
職業能力評価の受験に要する経費の3/4
職業能力評価期間中、社員に通常通り賃金を支払っていること
職業能力評価期間中の社員の賃金の3/4
継続雇用定着促進助成金(継続雇用制度奨励金第1種)
①定年を65歳まで延長したとき
②65歳まで再雇用する制度を設けたとき
③定年を廃止したとき
①60歳以上の社員がいること
                                ②定年延長等について就業規則を変更をしていること
企業規模や延長の期間により15万円~300万円
育児休業代替要員確保等助成金
育児休業を取得した者が原職に復帰したとき
①就業規則に「育児休業取得者が育児休業終了後、原職に復帰する」旨の取扱いを規定した上で、代替要員を確保すること(3ヶ月以上の雇用必要)
②育児休業取得者を原職等に復帰させること(復帰後6ヶ月経過すること)
1人目50万円(2人目以降1人につき15万円、年間20人を限度)
中小企業子育て支援助成金
平成18年4月1日以降、6ヶ月以上育児休業を取得した社員がおり、職場復帰後6ヶ月以上継続して雇用されていること
①常時雇用する社員が100名以下であること 
②育児休業等についての規定が就業規則で定めてあること
③対象となる社員の子の出生の日までに雇用保険加入者として1年以上雇用していること
1人目100万円 2人目60万円

 こういった助成金の申請手続きは、非常に煩雑です。それぞれの機関で発行されている助成金のパンフレットなどに載っている要件以外にも細かな要件があり、専門家でも確認にうんざりするほどの助成金もあります。「要件を一つ満たしてなかったために助成金を受給できなかった」とあとで悔やむことがないように、受給の見込みのある助成金を「手続きが面倒くさい」という理由で活用しないことがないように、活用できそうな助成金がある事業主は、是非当事務所へご相談下さい。
 


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